2022-09-17 フランスのシステムが酷いことについて
アイスランドで知り合った方たちから、フィンランドで一緒に作品を作りませんかというお誘い。
彼らとクリエイションをするのは楽しいし、きっと良いものができるだろうという予感もあるのだけれど、旅費や滞在費のこと、それからその期間仕事ができないことを考えると今は難しいということになる。
でもコロナに入ってからずっと作品を作ることもできず働き続けている。コロナが関係しているのか(しているだろうけど)税金や社会保障費が重たすぎて、バカンスをとることもできない。私たちのような移民はこういうものを未納にするといつ追い出されるか分からないし。
アーティストたちはコロナの間はずっと作品発表できずにいて、でもこの1年ほどで少しずつ発表できる状況になってきている。それはとても喜ばしいことだけれど、その姿を横目にしながら、助成を受けられない私たちは作品を作るどころか、普通の生活を保つのにも精一杯。
SNSの短い動画でフランス人(私の知らない方)が「働いても生活保護を受けるより350ユーロほどしか多く稼げないから、働くのはやめて生活保護を受けて毎日楽しく過ごしてます!」という動画を投稿していた。
もちろん生活保護を受ける理由は様々だと思う。一見してその理由が分かるわけではないから、受給に関して批判的なことを言いたくはない。が、ぎっくり腰が2年も治らないと言って診断書をもらってお給料だけもらっている人や、手厚い失業手当を色んな書類を偽造しながらもらい続けている人の話をよく聞くし、システムがあるならそれを利用するのが権利だとさえ言う人もいる。
憎むべきは個人ではなくてこの社会システムなのだけれど、そのための補填を真面目に働いている人たちがしている現状を知っているので(この2年間で社会保障費はどんどん上がっている)やりきれない。
夏休みを1日も取れず、下手したら週6日ハードな肉体労働をしているSがやっと稼いだお金の大部分を持ってゆかれて(払えなくて国からペナルティを受ける時すらある)いるのに、一方で働き口があるはずの健康なフランス人が色んな理由をつけて助成金をもらってただ遊んで暮らしている。
手に職を持った人たちが毎日働いているのに最低賃金にも届かない手取りしか残らないのはとにかくひどい。
これでは良い社会になりようがないと思う。
マクロン政権下ではいつまでもお金持ちに対する減税が終わらず中産階級のちょっと下あたりが生きて行けなくなるくらいのお金を搾り取っているので、そろそろ変わってほしいな。まあ、そのための選挙権も持たないのだけれど。